日本合州国の青年士官である彼は、新しい任務先として守乃特別区の
名門天主堂学院に編入という形で潜入する。
任務内容は「『東武カイト』として振舞え」。
中立地帯と呼ばれる守乃特別区。
歴史の大舞台となり、現代日本において最も注目を集める土地だ。
現地入りしたカイトは調査・把握もかねて町を一通り歩く。
最後に訪れたのは休戦協定の成された記念碑のある公園。
その一角の潜んだ場所に迷い込んだカイトが目にしたのは一面の花畑。
そこには園芸にいそしんでいた一人の少女がいた。
「はじめまして、こんにちわ。 んと、時間的には、こんばんわ、かな。」
「私の名前は『雪代メイ』と言います、よろしくね」
「貴方のお名前は?」
屈託ない笑顔を向けて自分に名前を問う少女。
彼は何気なくごく自然に『真実』を口にする。
「東武……カイト。ここにいる間までは」
彼は気付かない。
このたった一言が、彼の数奇な運命を終わらせたことに。
彼の新たな人生が始まったことに。


















